換気の省エネ(4)
2008-09-21


熱交換機の不思議。

20℃の空気と0℃の空気を同じ量だけ混ぜる。
すると、10℃の空気になる。
だから、熱交換効率としては最高でも50%までしか不可能。
と思われます?
(今回は、湿度=潜熱は無視しています)

つまり、こんなイメージです。
室内 排気20℃→→→15℃→→→10℃ 屋外排気へ
屋外 吸気 0℃→→→ 5℃→→→10℃ 室内吸気へ
これですと、効率は50%どまりです。



しかし、実際の熱交換機はもっとスゴイ。
熱交換効率90%というものがあるそうです。(見たことありませんが)

もしここに顕熱式で熱交換効率90%の機械があったとすると、
その温度分布はこう考えられます。

空気の流れを図示すると、
室内 排気20℃→→→11℃→→→2℃ 屋外
室内 吸気18℃←←←09℃←←←0℃ 屋外
(これはイメージです。実際は違います)

室内の20℃の空気は、熱交換機入口では20℃あっても、19℃、18℃、、
と徐々に冷やされ、出口では2℃になります。
逆に屋外の0℃の空気は、最初に2℃の空気と触れ合い、次に3℃、4℃、、
最後に20℃の空気と触れ合い18℃になります。

この場合は、全ての段階で、2Kの温度差があることになります。
(くどいですが、あくまでイメージです)

ただ、このためにはたった2Kの温度差で充分な熱伝達を行なう面積(と時間)が
必要になります。
当然、空気もゆっくり動かす必要があります。

同じ大きさで換気風量を多くすれば効率が低くなってしまいます。
ですから、効率と風量はセットで表示されないといけないと考えます。
丁度、エンジンの最大出力や最大トルクが回転数と同時に表示されるように。

実際90%の効率を誇るスティベル社の熱交換機は、押入れ半分くらいの大きさがあります。
 

[省エネと環境のこと]

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